1月末,映画 ”エゴン・シーレ 死と乙女” を観てきた。
エゴン・シーレと聞いて 昔観た ジェーン・バーキンが出ていた映画の影響か? 官能的な内容を期待して映画館へ…。
内容は思った通り, 妹のヌードデッサンに始まり・・・
クリムトからモデルを譲ってもらい・・・
そのモデルと関係を持ちつつも,別の女性と結婚し・・・
その上,その妻の姉とも関係を持つ・・・
また,ヌードモデルにした未成年との関係まで・・・
これを20代で完遂してしまう凄さ。
巨匠ピカソだけではなく,多くの芸術家はモデルを犯してから描いた。
1度やったら,女性の内面を全て知ったかのように思うオス猫の高慢が,描かせる何とも言えないメスの表現画。
そこには,利己的欲望が垣間見える。
フェティシズムに代表される部分に対する自己顕示欲!!
だが・・・
シーレの絵にはまた違ったものがある。
なんだか,心地良いサイコを感じる。
ちなみに, エゴン シーレは,アドルフ ヒトラー と 同時期にウィーン美術アカデミーを受験し 合格した 優秀な芸術家であった。 アドルフ ヒトラーは そこで 不合格となり, 後に 退廃芸術 として この画風を 非難することになる。
変態,変態を知るとはいかないようだ。
ふと・・ ゲッペルス が開いた 退廃芸術展 へ思いを寄せた。
印象派たちが日本の写楽や歌麿,北斎の浮世絵に影響されたのとは違い
エゴン シーレは日本の春画が大好きだったと言う。
同じ日本人として,春画の画風を現代に上手く引き継げなかったのは何故だろう?
今度,石上阿希さんの著書でも読んでみようと思う。
コメント
コメント一覧 (1)
私も映画『エゴン・シーレ 死と乙女』を見てきましたので、ブログを興味深く読ませていただきました。私はエゴン・シーレの作品は数多く見て魅了されましたが、シーレがなぜこのような絵画を描けたのか分りませんでしたが、この映画をみて、エゴン・シーレの絵画の本質と魅力がかなり分かってきたような気がしました。エゴン・シーレにとって大切なのは芸術で、シーレが本当に愛したのは女性ではなく、女性の肉体と性を愛していただけで、本当に女性を心から愛することができない男だったのではないかと感じました。
私も『エゴン・シーレ 死と乙女』を観て、この映画から感じた天才エゴン・シーレとその芸術について整理してみました。読んでいただけると嬉しいです。ご意見・ご感想などコメントをいただけると感謝いたします。